コラム

バトンズ


バトンズの第1回認定承継アドバイザー全6回の研修が先月終了した。先週認定証も届いた。新しいビジネスが誕生する場に立ち会えることはなかなかないのだが、まさにそういう場に立ち会っていると感じた。そのため打ち上げの懇親会で「(この場に)立ち会えてありがたいと思っている。大山社長に感謝している」と伝えた。

バトンズも10月末から新ステージに入るようだ。事業承継部門と成長支援部門、そして大企業による買いたい企業募集部門に分かれる。変化は激しいが、それは時代の先端であるという証拠でもある。もし長い間ほとんど変わらないという仕事があるとすれば、それは間違いなく衰退産業である。なぜなら、その業界に資金と人が投資されていないからである。投資がないということは、投資しても回収できる見込みがない、つまり成長がないと思われているのである。成長している、若しくはすると思われている業界には、どんどん新しいものが誕生する。

バトンズが扱うM&Aは事業承継という国家の課題の解決策の一つである。承継がうまくおこなわれないと将来の日本経済に大きな影響を及ぼす。企業が現在もたらしている価値が失われてしまうのである。それをもたらしたのは少子化と民主主義による職業選択の自由である。

同様にバトンズの成長支援のためにM&Aも国家の課題の解決策の一つである。AIやIT,ロボットなど新しい産業は将来の富を国家にもたらす。そのため積極的な支援が必要である。

今回の目玉は大企業が積極的に買いたい事業を示し、資金や組織を支援する仕組みを作ったことだ。これは結構おもしろい発想だ。

バトンズのアドバイザーとしていろんな企業に接していて気づいたことがある。売れる会社は経営者が低姿勢であるということ。買う会社も同様である。そういえば最近の上場会社の経営者は低姿勢のタイプが多い。昔のような俺についてこいというタイプはあまり見ない。又、値段にこだわるタイプも難しい。通常その値段は本人の希望価格であり、実態とはかけ離れている場合が多いからである。考えてみると仕事においても最後は人間性が問われる時代になったと感じる。

渕上コラム「変える言葉」