コラム

秋田観光


今回は秋田について話す。実は東北の中でも個人的には秋田の酒と食べ物が特に好きだ。じゅんさいやハタハタ、とんぶり、比内地鶏、きりたんぽ、稲庭うどんなど個性のある食べ物が多い。日本酒については、秋田人がそんなに酒を飲むイメージはないと思うが、一人あたり消費量は日本で2番目である。一位は当然に酒どころ新潟だが、秋田は2位だ。3位は山形、4位は福島(平成29年国税庁発表)と東北各県は常に上位だ。日本酒は米と水が良くないとダメだが、東北はおいしい水と米に恵まれている。

また秋田というと秋田美人が有名だ。これは秋田出身の小野小町の影響ともいわれるが、秋田に美人が多いのは、関ヶ原の戦いの後、当時茨城にいた佐竹氏が秋田に送られるときに領内の美人を皆連れて行ったという説と、地理的に近いロシア人との混血により色が白いという説がある。確かに日本一日照時間が少ない県なので色白の女性は多くなるだろう。それに秋田県は人口あたりの美容室の数が日本一であり、身だしなみをちゃんとするということも関係しているのかもしれない。
 
さて秋田の観光というと、私は温泉を最初に薦めたい。まず必ず秘湯のキャンペーンポスターになる日本秘湯を守る会でも人気ナンバー1の人気温泉、乳頭温泉郷の鶴の湯だ。私の友人はこの湯に入る前に杖をついていたのに、入浴後杖をつく必要がなくなったと話していた。乳頭温泉郷の他の温泉も個性的だ。次に日本一強酸性の玉川温泉、効きの湯として癌に効くと来る人もいる。またここは天然の岩盤浴が出来る。皆ムシロを引いて横になっている。そのすぐ側には新玉川温泉もある。中でも珍しいのが日本三大霊場の一つ川原毛地獄がある川原毛温泉だ。ここは川原毛大湯滝から流れ下る滝壺が露天風呂になっている。秋田は秘湯だらけなのだ。

また観光地として抑えないといけないのが男鹿半島と角館だろう。また青森県の時に話した白神産地の半分は秋田側である。男鹿半島には、ユネスコの無形文化遺産にあげられているなまはげがあるが、実際に見るとかなりの迫力で、小さな子は本当に縮み上がると思われる。最近は母親から来ないでくれと言われることも多いらしい。これも子供が可哀想とか、嫌なことはさせないという最近の風潮だろう。200年以上続いてきたユニークな行事もお母さんにはかてないということだろうか。ただ、世界中に似たような行事はあり、子供達の健康を祈ったり、子供が素直に育つように様々な文化ができていったのだろう。文化の継承より、我が子の大事さなのか。文化にはその時の人々の好き嫌いでははかれないものもあると思うがどうだろうか。

渕上コラム「変える言葉」