コラム

感謝と協力


今年もあと3日で終わりだ。弊社も今日で仕事納めとなる。考えてみれば暦とはすごいものだ。日常生活を年、月、週、日と区切り、生活を支えている。もし暦がなければと考えるとぞっとする。暦は紀元前3000年頃に、ナイル川の氾濫が定期的に起こることから、法則性があることに気づいた古代エジプト人が発明したらしい。これを太陽暦という。現代の暦の原型である。

その後ローマがエジプトを征服した。それまでローマは太陰暦を採用していたが、1年を355日としていたため、ズレを調整するのに苦労をしていた。そこでローマの指導者ユリウス・カエサルは、征服する地域の拡大に伴い、全ローマの統治のためにエジプトの太陽暦を改良したユリウス歴を作らせた。その時の月を表す言葉に自分の誕生月である7月を自分の名前にちなんで、ユリウス(英語でJULY)に変え、後の初代皇帝オクタヴィアヌスも自らの称号アウグストゥス(尊厳者)を8月に当てはめAUGUSTとした。

その後ユリウス暦は1000年に8日の誤差がでることがわかり、これをヨーロッパのローマ教皇グレゴリウス13世が改良し、今でも使われるグレゴリオ歴となった。毎日使う暦にしても、これだけ長い年月と改良によって作られている。

私たちの生み出すサービスについて同じように考えて見よう。まず絶え間ない改良をやり続けているのだろうか。サービスを変更・改良し続けているだろうか。時代は
100%変わり続ける。そのため、変更・改良しないことは生物学的に言えば、絶滅種になっていくことになる。

わかりやすくいうと今はITを使わずに仕事はできなくなっている。しかし、中には現場の仕事などパソコンを使わない仕事をしている人もいる。彼らは俺にITは分からないし、関係ないと言うだろう。しかしその人のいる会社はITがないと回らない。請求書の発行、管理など多くの仕事でITは使われている。そのパソコンを使わない人の存在は、パソコンを使う人によって支えられているのだ。

仕事はすべて協力関係で成り立っている。従って自分の役割をその中で発揮しないと企業は成立しない。今年を支えてくれた社員、関係企業へ感謝を言いたいし、また来年も協力をお願いしたい。

渕上コラム「変える言葉」