コラム

新しい働き方在宅ワーク


今コロナをきっかけに新しい働き方が注目をあびている。それは在宅ワーク(テレワーク、在宅勤務とも言われる)だ。在宅ワークは、家で働くか会社で働くかということだけではない重大な働き方の変革を秘めている。

在宅ワークに関しては、アメリカでは日本の10年先をいっていると言われている。日本ではコロナを契機に13%から27%に倍増した。(日経新聞)特に東京では49%となった。これまでも世界ではインフルエンザなどの感染症や車の排気ガスなどの地球温暖化対策のための通勤を減らすための行政の指導により、またアメリカのように時短勤務を嫌い、自分のスタイルで効率よく仕事をするための方法として、テレワークは進歩してきた。

テレワーク導入のメリットは次のようなものがある。一に感染症の蔓延時や災害時に通常と同じように仕事が出来ること。二に通勤や移動の時間を有効利用できること。三に海外や他の地域にいる優秀な人材を活用できることなどがある。デメリットとしては、一に情報漏洩のリスク、二に上司の目がないためサボってしまう(これには評価というベースが絶対必要条件。日本での今回のケースでは上司から言われないように頑張り、逆に生産性があがったという話しも聞いている)。三に部下のマネージメントがしにくい。四に部下が組織から孤立してしまうなどがある。

一口にテレワークと言っても国の事情や働く人の意識の差などによりかなり違っている。アメリカでは、優秀な男性ほどテレワークにより仕事をすることを選ぶ人が多いと言われている。またフランスでは週に1,2日のテレワークが人間関係の構築や孤立を防ぎ、生産性を上げるのに最も良いということがデータにより確認されている。それに加え、2017年に「つながらない権利」という法案が成立し、仕事時間外に上司や同僚、取引先との仕事のメール等に出なくて良くなった。

一方、日本では家庭のIT環境、エアコン、個室などのインフラなどが欧米に較べまだ遅れており、テレビで見ているリモート出演者の後ろから子供が良く出てきて苦笑している。そこで最近は営業自粛していたカラオケ店を利用して仕事をする人が出てきた。海外でも駅周辺にそういう施設があり、そこで仕事をしながら飲食物を注文しているらしい。必要は発明の母であると感じる。オフィスはこれからどう変化するのか?積極的に関わっていきたい。

渕上コラム「変える言葉」